GAG(Galleria Actors Guild)は、アマチュアオペラ制作集団「ガレリア座」で知り合った大津佐知子と北教之が、1996年に結成した劇団です。二人芝居を中心とした少人数の演劇・朗読劇などを不定期に上演し続け、2013年には第十回公演を開催しました。演劇だけでなく、歌曲なども交えたお茶会などを今後も発表し続けていきます。

GAG散開活動、無事に終了しました!

GAGの二人の団員、北と大津がそれぞれに別の本番を迎えた12月7日。それぞれに充実した舞台を無事に終えることができました!支えて下さったスタッフの皆様、そして何より、ご来場くださったお客様皆様に、感謝です!

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北の本番舞台、「椿姫」ハイライトコンサートは、この写真のような25人定員の小さなサロンでのサロンコンサート。おかげさまで、会場は満席!お客様からは、「こんなに近くで歌い手の声を聴くことなんかなかった」とご好評をいただきました。レクチャー・コンサート風に仕立てたことや、会場のモニターを使った字幕スライドなど、こちらが色々工夫したことをほめて下さるお客様にただただ感謝。終演後のワインパーティも盛況で、最後にはご来場くださった皆さんもご参加いただいての「乾杯の歌」で、大盛り上がりのうちに終演となりました。

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一方、大津の務めた舞台は、東京シティオペラによるプッチーニ三部作から、「外套」「修道女アンジェリカ」の二本。渋谷文化総合センター大和田さくらホールでの公演でした。北は、主催者のご厚意で、前日のGPを見学させていただいたのですが、「外套」では、合計年齢200歳のミケーレ・ルイージ・ジョルジェッタの3人の歌手の大砲のような歌唱にノックアウト。「修道女アンジェリカ」では、アンジェリカ役の檜垣佐夜子さんの、清楚さと情熱と気品にあふれた歌唱と演技に魅了されました。「外套」は土曜日のキャスト公演も拝見できたのですが、こちらのメインキャストのお三方の美声にも感動。タルバ役の神田さん、フルーゴラ役の飯島さんも素敵でした。タッパの高いさくらホールの空間を見事に演劇空間に変貌させた舞台美術の素晴らしさ、そして、すでに神域に入った矢島正明先生のナレーション、全てがハイクオリティのオペラ公演でした。

大津は「修道女アンジェリカ」の修練長という役。本来はメゾソプラノの役ですが、低音も出て演技も確かなソプラノ、というご評価をいただいての配役だったそうです。実際、歌う場面は割と少ないのにほぼ出ずっぱりで、おいたをする修道女たちを引きずって退場したり、整列させたり、と大活躍。大津に言わせれば、「修道院長が校長先生で、修道女長が教頭先生で、修練長は学年主任だから、仕事がたくさんあるのだ」とのこと。はて。

芝居も歌唱も安定した出来で、演出家にも指揮者にもお褒めをいただいたと、大津も感激しておりました。素晴らしい機会を下さったケイ企画の皆さんにも感謝です。

今回の公演の最大のブラボーは、演出の原純先生だったと思います。登場人物一人一人が、脇役に至るまでリアルに、生活し、息づいている有様。沖仲仕たちの日常、修道女たちのつつましい生活、それがしっかり作りこまれた丁寧な舞台。一人一人の人生がきちんと作りこまれているのに、それが個々バラバラに動いていくのではなく、必然性を持って一つの物語をアンサンブルとして支えていくバランス感覚のよさ。上の修道女アンジェリカの舞台の一瞬を見ても、まるでタブローのように美しい。本当に見事でした。

さて、GAGの次回公演はまだ決まっておらず、二人の団員の散開活動はしばらく続きます。次なる舞台で、どんな世界を作り上げるか、自分たちの技術を精一杯磨いていきたいと思います。乞うご期待!