GAG(Galleria Actors Guild)は、アマチュアオペラ制作集団「ガレリア座」で知り合った大津佐知子と北教之が、1996年に結成した劇団です。二人芝居を中心とした少人数の演劇・朗読劇などを不定期に上演し続け、2013年には第十回公演を開催しました。演劇だけでなく、歌曲なども交えたお茶会などを今後も発表し続けていきます。

直前の告知で申し訳ございません! 12月3日(日)東京シティオペラ「子供と魔法」に大津が出演いたします!

急速に冬めいてきて、街中のクリスマスツリーがやっと気候とマッチしてきた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。GAG団員の大津と北が久しぶりに共演したガレリア座の「ホフマン物語」も先日無事に終演、いつもなら、このブログでそのレポートを書くところなのですが、今日はそれよりも優先しなければならない重大告知。直前のお知らせになってしまい大変申し訳ないのですが、この週末の日曜日、12月3日、渋谷エレクトーンシティにて開催される、東京シティオペラ協会主催の演奏会に、大津が出演いたします!

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なぜこの演奏会の告知が重大告知か、というと、GAG団員の大津が、東京室内歌劇場で以前参加した「子供と魔法」に再び出演する、というのもさることながら、大津が出演する「子供と魔法」に、GAGで大変お世話になっている方が関わっているからです。上に掲げたちらしの画像をご覧になった方は気づかれたかもしれませんが、GAGでずっとシリーズ上演している、「南の島のティオ」のイラストを初回から手掛けてくれている、「やへくん」こと、長谷部和也さんが、「子供と魔法」の挿絵を担当しているのです。GAGゆかりの方が関わる、となれば、このブログで告知せずしてどうする。といいつつ、「ホフマン物語」の多忙に紛れて直前の告知になってしまった。やへくんごめんね。

今回の「子供と魔法」は、演奏会形式で上演されるのですが、なにせ生身の人間は子供とお母さんしか出てこず、あとは全部、動物や家具、絵本の中のお姫様や壁紙の絵、というオペラ。歌い手がただ立ち上がって歌うだけじゃなく、何かしらビジュアルで補う必要があるかな、という話になった時に、「そういえば大津がやっていたGAG公演で、長谷部さんが描いていたイラストスライドが素晴らしかった」ということで、長谷部さんが今回のイラストを担当することになったのだそうです。

実は本番スライドの映写担当は北なので、北の手元にはすべてのスライドがそろっているのですが、どのイラストも、長谷部さんらしいポップさと、シンプルなようで意外と細かくこだわって描きこまれたディテールが絶妙なバランス。多層的で隠喩に満ちたラヴェルの音楽世界に見事にマッチしている。先日この舞台のリハーサルがあったのですが、映写されたスライドを見て、出演者の皆さんが一斉に歓声を上げてらっしゃって、なんだか自分の絵が褒められたような気分で嬉しかったです。

長谷部さんの美しいイラストに負けず劣らず、出演者のみなさんも粒ぞろいの歌唱をきかせてくださっています。大津はその中で、子供の初恋の人、絵本の中のお姫様と、森の中に現れるこうもり、そしてアンサンブル合唱を歌っています。この第二部の「子供と魔法」だけでなく、第一部のドビュッシー「放蕩息子」も、本当に素晴らしい曲で、小宮さん、下村さん、佐藤さんの3人のアンサンブルが見事。シティオペラ公演を支える赤塚先生のエレクトーン伴奏の無限の音色、確かなビートを刻む大杉先生のクラビノーバと、全体をがっつりまとめる竹内先生のタクトも一級品。ちなみに、「子供と魔法」の訳詞は、大津がシャンソン・フランセーズでお世話になっているフランスオペラの第一人者、和田ひできさん。ますます縁の深い公演。

お客様と歌い手の距離がこんなに近いこの規模の会場で、このクオリティのオペラが聴ける、というのが、東京シティオペラ協会の渋谷エレクトーンシティ公演の醍醐味。その渋谷エレクトーンシティも、いよいよ今年いっぱいで閉館し、ビルの解体工事も近々始まってしまうそうです。渋谷エレクトーンシティの濃密な空間を楽しめるのもこれが最後の機会かも。お時間とご興味のある方は、是非渋谷に足をお運びください。当日券もあるそうです!