GAG(Galleria Actors Guild)は、アマチュアオペラ制作集団「ガレリア座」で知り合った大津佐知子と北教之が、1996年に結成した劇団です。二人芝居を中心とした少人数の演劇・朗読劇などを不定期に上演し続け、2013年には第十回公演を開催しました。演劇だけでなく、歌曲なども交えたお茶会などを今後も発表し続けていきます。

混声合唱団 麗鳴 定期演奏会、盛会のうちに終演しました。

なんとなく秋めいた天候になってきた今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。芸術の秋、ということもあり、GAG団員出演の演奏会や舞台はこれから数か月間目白押しです。近日中にまとめて周知いたしますが、今日はまず、先日、9月2日に、盛会のうちに終演しました、北が所属しております混声合唱団 麗鳴の演奏会のレポートです。

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今回のチラシ・パンフレットの共通テーマが、「日めくりカレンダー」。デザイナーの麗鳴の団員さん、F田さんのセンスが光ります。

 

第一ステージに歌った、北川昇先生のアカペラ組曲「今日も」は、工藤直子さんのビビッドな歌詞と、北川先生のクリアな和音のコラボレーションが絶妙。麗鳴は、この中の数曲を、今年の東京春のコーラスコンテスト(いわゆる「春こん。」)で歌っています。少人数でじっくり煮詰めた経験のおかげで、いつもは苦手にしているアカペラの曲も、それなりに自信をもって歌えた気がしています。

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今回の演奏会の目玉の一つが、第二ステージに演奏しました「パイプオルガン伴奏曲」。本番会場の府中の森芸術劇場ウィーンホールには、とても立派なパイプオルガンがあり、麗鳴は十数年前に、一度このオルガン伴奏で演奏したことがあったそうです。北が入団するよりずいぶん前のことで、記憶も薄れてきている今、「このパイプオルガンを伴奏に、本格的な宗教曲をやりたい」という話が出てきた。そこで、日々の仕事に疲れ果てた某団員が、「髙田三郎の『来なさい重荷を負うもの』を、オルガン伴奏で歌ってみたい」という声を上げ、このステージの企画がスタート。

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プログラムはこんな感じ。千原先生の「Cantate Domino」をはじめ、なかなかオルガン伴奏で聞く機会の少ない曲が並びました。第一ステージがアカペラだったこともあり、ステージ冒頭にオルガンが壮大な和音を鳴らすと、檀上にいてもテンションが上がる感覚がありました。

ちなみに、オルガンを伴奏してくださった関本恵美子先生は、北がサロンコンサートで共演している歌い手と知り合いだった、という・・・世間って狭いですよね~。

続いての第三ステージは、ヒットメドレー「YUME」。編曲者の三沢治美先生と麗鳴とは結構縁が深く、「SORA」「LOVE」に続き、このヒットメドレーのシリーズを取り上げるのは3回目になります。前回2回は演出付きでの演奏でしたが、今回は、しっかり歌だけで表現してみよう、ということで、演出は特になし。(演出担当の北のアイデア切れ、というのもあったりして)

懐かしいメロディーと鮮やかな編曲、そして、三沢先生ご本人のご来場や、新作のご披露などにも助けられ、最終ステージに向けてのいい空気感を作り上げることができました。三沢先生は、お身内の方が球団経営に尽力されていた長野の独立リーグ球団、信濃グランセローズの優勝決定戦の観戦を諦めて、この演奏会にご来場くださった、とのことで、打ち上げ会場では2007年のリーグ発足以来となる優勝を三沢先生と一緒にお祝いすることができました。優勝おめでとうございます。

第四ステージの信長貴富先生「くちびるに歌を」は、ウィテカーを彷彿とさせるような実験的なサウンドと、ベートーベンの歓喜の歌を思わせるメッセージ性の強い終曲「くちびるに歌を」が強烈な印象を残す名曲。演奏機会も多い人気曲ですが、技術的難易度はかなり高く、麗鳴にとっては相当背伸びした選曲。ご来場のお客様の心に、太陽を、歌を届けられるように、精いっぱい歌いました。

 ほぼ満席となった客席の温かさとスタッフに支えられて、充実感いっぱいの演奏会。(実は大津も影アナでサポートしてくれました)「今日が今日であること」の幸せ、つらくても悲しくても、歌と共に生きていることの幸せをかみしめることができた演奏会でした。ご来場くださったお客様、本当にありがとうございました。また来年12月、同じウィーンホールでお会いしましょう!